【ローリング☆ガールズ第9話その1】かぐや姫とその周辺。
いよいよ最終章の岡山・広島編に突入です。
瀬戸内海の浜辺で水遊びに興じる一行。望未と結季奈は最初はあまり乗り気ではなかったようですが、何だかんだで結局楽しんでいます。
そんな中での逢衣のこのワンシーン。
水着に帽子って妙にえっちくないですか…。
各キャラにイメージカラーが決まっていて、結季奈の帽子をかぶることでそのバランスが少し崩れたのが逆にいい味を出しているのかもしれません。
結局浜辺でそのまま一日中遊び倒して今日も野宿をすることに。
結季奈が「もうすぐ満月ですね」と言ってさらりと終盤へ向けての伏線を張ります。
最終盤で満月の夜にどうのこうのという話になったかと思いますが、千綾は自分が宇宙人であることすらまだ知らされていないので、この時点では特に意識していないでしょう。
それよりももうすぐ旅が終わってしまうということをとても気にしているのは、やはり年相応の女の子といったところですね。
この直後の望未が少し何か考えている様子を見せるのは、そんな千綾の心境に気付いているのでしょうか。ことさら明るくその場を締めます。
場面は変わり、厳島神社で石のやりとりに関する話をしている石作ストーンズの石作志摩と大伴貴将。
ここで酒呑童子の名前が出てきます。
酒呑童子は基本的に面白いことにしか首を突っ込まなさそうな感じでしたが、ストーンズに石を売りつけているのはやはり何か「面白いこと」に繋がると踏んだからでしょうか。
まあ宇宙旅行が面白くないはずないですかね。
夜が明け、望未たちの野宿している海辺が映されます。
朝もやに瀬戸内の島々が霞むこのちょっとしたカットが旅の雰囲気を出していていいですね。
ロードムービーの風景描写、これ大事。
こんな景色をバイクでのんびりと走ってみたいものです。
そして道の駅での望未と逢衣の喧嘩のシーンです。
ここで望未は自分勝手な逢衣に対して、先日海で遊んだせいでまだ広島に着いてないと文句を言いますが、逢衣にあっさり「それは今関係なくない?」と返されてしまいます。
このときの望未の気持ちはわからないでもないんですよ。
恐らく望未が本当にぶつけたかったのは昨日の海の一件だけのことでなく、今まで散々自分勝手に振る舞ってきた逢衣に対して蓄積された感情だったと思います。
しかし頭に血が上って、つい一番記憶に新しい海の件を引き合いに出してしまったのでしょう。
そして海では望未も一緒になって遊んでいて逢衣だけが悪いわけじゃなかったのも都合が悪かった。
この(口)喧嘩慣れしてない感じもまた"普通"の女の子だなぁという印象を強く受けます。
「自分勝手だ」と言ってくる望未に対して、逢衣は「望未はリーダー気取りだ」と反論します。
このやりとりも、単なる女の子同士の口喧嘩のように見えて、「モブはリーダーたりえないのか」といったローリング☆ガールズの大きなテーマにのっとったものになっていると思います。
シリアスな喧嘩の中で飛び火を食らった人が約一名。
逢衣「(道を間違えることが)結季奈ほどじゃないだろ!?」
負けるな結季奈、君は方向音痴じゃないんだから。
結局そのまま逢衣は喧嘩別れして、3人で依頼人のもとへ向かうことに。
竹がうっそうと生い茂る広島の町に到着します。
名余竹バンブーに到着すると、名余竹輝夜(なよたけかぐや)と車持不比等(くらもちふびと)の二人が一行を迎えます。
名余竹輝夜の名前はもちろん竹取物語で娘に付けられた名前「なよ竹のかぐや姫」が由来です。
そして車持不比等の「不比等」という名前は、日本史で「藤原不比等」という名前を聞いた覚えはありましたが、何故ここでこの名前を使っているのかが疑問でした。
調べてみると、藤原不比等は竹取物語に登場する5人の貴公子のうちの一人「車持皇子(くらもちのおうじ)」のモデルとされる人物だったんですね。
ローリング☆ガールズを見るためにはこんなとこにまで詳しくないといけないのか…。
ここまで書いて、それじゃあ石作の名前の由来ってもしかして…と思ったのですが、やはりこちらも同じく5人の貴公子のうちの一人「石作皇子(いしづくりのみこ)」が由来のようです。
そして大伴貴将(ストーンズ副将)も同じく5人の貴公子の一人「大伴御行(おおとものみゆき)」が由来かと思われます。
ほんとこの作品は調べれば調べるほどいろんなものが出てくるなぁ。
Aパート終わった時点でけっこう文字数いっちゃったのでBパートは次回書きます。