Do you see the GIRL

元・アニメ制作進行の自分が、アニメを見ての感想だったり、映画を見ての考察だったり、エロゲをやって勃ったことだったりを書いていくブログです。

「エロゲ」がアニメや漫画とどう違うか

第8回は、「エロゲ」というものについて。

tkntkn0703.hatenablog.com第2回で『まいてつ』というエロゲについてお話ししましたが、今回はエロゲそのものについてお話しします。
ちなみに今回のエントリでは「エロゲ」という単語の意味合いは、便宜上「エロシーンはあってもなくてもよい。ある程度ストーリー性のあるPCゲーム」ぐらいにさせてください。

【エロ無し】CLANNAD恋姫†無双【エロ多い】

エロの度合い的にはこれぐらいの幅で。

何故アニメでも漫画でもなくエロゲなのか

いきなり答えの出しにくいテーマを挙げてしまいましたが…。
エロゲ業界の方がもし当ブログを見てくださっていれば是非ともスマートな回答を頂きたいところですが、とりあえずは自分なりの考えを書きます。

アニメや漫画にないエロゲの最大の利点は、やはり「ルート分岐」です(厳密に言えばアニメでも漫画でもできなくはないですが、ここでは割愛)。
同じ世界観のもとに各ヒロインのルートに分岐して、それぞれのエピソードを楽しむことができます。

それと「主人公視点である」ということもエロゲの特徴の一つです。
ヒロインがプレイヤー自身に語りかけてくるような感覚はアニメや漫画では非常に再現しにくいかと思います。

エロゲではありませんが『THE IDOLM@STER』や『艦これ』といった「ヒロインが主人公のことを肩書きで呼ぶゲーム」において、この感覚は顕著になります。
「プロデューサー!」や「提督ゥ!」という呼びかけは、どんなプレイヤーにも当てはめることができます。
このシステムは「上司を肩書きで呼ぶ」という文化がある国でしかできないことでしょう。
例えばアメリカでアイマスや艦これがリリースされても日本ほどのヒットにはならないんじゃないかなぁと思います。

「主人公視点」というのはハーレム状態になったときにもまた威力を発揮します。

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(『まいてつ』より)

全ての女の子が自分の方を向いている状況。
なかなか圧巻です。

攻略順における3つのパターン

分岐システムのあるゲームをプレイする上で重要なのが「攻略順」です。
これには大きく分けて3つのパターンがあります。

1.メインヒロインから攻略する

これは作品の世界観を楽しむのに最も適した攻略法でしょう。
作る側としてもその作品で一番伝えたいテーマはメインヒロインのシナリオに充てるでしょうから、極端な言い方をすればサブヒロインは「if」の世界です。
それら「if」の情報が入る前にメインルートを攻略することで、作り手の意図したものと最も近いものをプレイできます。

2.自分の好みのヒロインから攻略する

ただ単に己の欲望に忠実なだけに見えますが、好みのヒロインを最後の楽しみに取っておかずに最初に攻略することに大きな意味があります。
ほとんどのゲームには「共通ルート」が存在し、そこから各ルートに分岐していきます。
また、別々のルートでも完全に分岐しきるまではテキストが同じ場合もあります。
多くのプレイヤーは「再開するのは分岐から」「既読文章はスキップ」でプレイすると思います。
好みのヒロインのルートでは、そうやって文章が不完全な形で読み進めていくのがなんとも勿体なく思えてしまうのです。
単純に「分岐から再開」「既読スキップ」をせずに最初からきちんとプレイすればよいだけの話ではあるのですが、なかなかどうして一度読んだ文章というのはおざなりになりがちです。
そういった事態を防ぐために、好みのヒロインを優先的に攻略するというのは一つの優れた手段だと言えます。

3.直感のままに進める

これはゲーム的な楽しみ方をするタイプです。
攻略サイト等は一切見ない。
行きたいルートに行けなくても、BAD ENDになってしまっても、それも楽しみの一つとして受け入れる、最も自然で、かつある意味最も贅沢なプレイスタイルと言えるでしょう。

エロゲのシナリオに求めるモノ

僕がエロゲのシナリオで最も重視しているのは「そのヒロインの魅力を最大限に発揮できているか」という点です。
例として、先日プレイした『見上げてごらん、夜空の星を』を挙げます。

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天文部を舞台とした王道青春部活モノです。

このゲームには「ひかり」「沙夜」「ころな」「織姫」という4人の攻略ヒロインがいます。
単純なストーリーの良さで言えば圧倒的にひかりルートでした。
しかし、上述の「ヒロインの魅力を発揮する」という観点で言えば、ころなルートが白眉でした。

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この場合、「どのルートが一番よかったか」と聞かれると、僕は「ころなルート」と答えるでしょう。
アニメや漫画とも違う、「各ヒロインのルート」が存在するエロゲならではの価値観だと思います。



マブラヴ オルタネイティヴ』は特殊な事例ということで。

【おまけ】エロゲっぽい曲

これは話半分で聞いてもらっていいのですが…。


時をかける少女』主題歌の「ガーネット」って、なんかエロゲっぽさないですか。

youtu.be時かけ』の夏っぽさとか青春っぽさとか含めて…ね?